アリペイ(英語:Alipay、中国語:支付宝)はタオバオの創設者、ジャックマー(馬雲)が2004年12月に設立した第3者決済サービスです。
アリペイと言えば、だいたいは「タオバオ(TAOBAO・淘宝网)」が連想されますね。
【中国ネットショッピング=タオバオ+アリペイ】という印象を持つ方は多いではないでしょうか。
確かに、最初はアリペイが「ネットユーザが、タオバオで、安心取引できる」ために作られたサービスですが、2004年12月にアリペイがタオバオから独立して以来、その後多様な決済方法(アリペイウォレットなど)と決済チャネルを拡張し、2015年現在は、タオバオでネットショッピングだけではなく、国民生活に密接するいろいろな場面で利用できるようになっています。
基本データのおさらい
・アリペイモバイルアクティブユーザ:1.9億(2014/10)
・トランザクション4500万/日(2014/10)
・対応端末:PC、モバイル(アリペイウォレット・支付宝钱包)のiphone版、Android版、WindowsPhone版がある。
・連携できる銀行・カード
ここで、アリペイという独立したブランドの視点で、何に使えるかを書いてみます。
アリペイは何に使えるか
PCでも使える機能が多くありますが、アリペイのアクティブユーザがほとんどアリペイモバイル(アリペイウォレット)ユーザのため、モバイル版で利用できる機能を中心に紹介します。
1.ネットショッピング
王道の使い方、タオバオだけではなく、中国の他のショッピングモールでも利用可能。
例えば:国美在线(http://www.gome.com.cn/)、易迅网(http://www.yixun.com/)、
亚马逊(アマゾン、http://www.amazon.cn/ref=nav_logo)
中国国内のすべての大手ショッピングサイトで使えるわけではありません。そこは同じく第3者決済サービスの競合関係があるので、詳細はまた別記事で紹介します。
ほかに、アリペイ国際決済もあり、日本を含む海外のショッピングサイトにも導入可能です。導入後、中国人が海外のショッピングサイトで、アリペイを使って買い物ができます。そのために必要なのは、中国語対応のECサイトとアリペイ決済の導入です。この部分も後日、別記事で紹介します。
2.投資信託
余额宝(YUEBAO)、アリペイのアカウントの中に預けたお金が、投資に回すことができるサービスです。
よくネットショッピングする人たちは、いつでも買い物できるように、アリペイのアカウントの中に多少お金を預ける傾向があります。そのお金は通常使わないときは、余额宝に預けといて、しかも銀行より高い利息がもらいながら、使いたいときいつでも引き出せる素敵な投資システムです。詳細はこちらの記事をご覧ください。
余额宝(YU EBAO)とは? アリペイの新サービスをご紹介
3.映画チケット
アリペイウォレットアプリ内機能ですが、なんと映画チケットも買えちゃいます。
地域を選んで、映画&映画館を選んで、座席を選んで、そのまま購入できる!
自分はまだ利用したことがありませんが、かなり便利そうです。
次へ進むと、
4.宝くじ
中国国内の宝くじ、ネットくじ多数対応していて、番号自動生成システムもありますので、2元(約38円、201502時点)とかの少額かけもできます。簡単にできちゃう分、いつのまに使いすぎてしまう危険性もあるかと思います。
5.亲密付(親密支払い?)
これはよい訳し方は思いつきませんでしたがそのまま中国語を付けています。
キャプチャーを見たらわかると思いますが、「家族の代わりに支払う」のと、「子供の代わりに支払う」のがあります。もちろん、使い方(アプリ上で「攻略」と書いてありますが)を見ると、毎月の限度額設定や、支払う度に、通知メールが来る設定ができます。
6.航空チケット
国内線だけではなく、国際線も購入できます。
地域、往復日付を選択して検索したら、提供チケットの航空会社や時間、チケット価格一覧が表示され、詳細を見ると、代理店一覧がありますので、タップしたら購入可能です。
7.生活にかかわる費用
光熱費はもちろん、交通違反の罰金支払いや、ケーブルテレビ、インタネット料金、マンションの管理費の支払いにも使えます。
8.その他
・クレジットカード返済
・かんたん募金
・携帯料金チャージ
・口座への振り替え
でも使えます。
アリペイは驚くほどのカバー率で、国民のいろんな生活シーンで利用できます。アリペイウォレットのユーザ数(1.9億アクティブユーザ)を考えると、これも相当の利用者数ですね。中国の13億人口と比べてまだ20%しか全人口比率がありませんが、去れど20%!です。中国の非農業人口は約全人口の35%ぐらいですので、都心部の人たちの半分以上がアリペイウォレットを使っていることとなります。
アリペイをタオバオで完結せず、生活の至るところで第3者決済として中国国民に使ってもらうのが、ジャックマーがアリペイを独立させた理由の一つだと思いますし、それが10年にかけてしっかりと当初描かれていた通り(もしかしたら当初の予想をこえているかも?)に進んでいることが、ジャックマーのすごいところと思います。
コメント
[…] アリペイの使い方はこちら […]