中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい? 越境EC
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今回は、中国向けに越境ECを検討されている方のために、参考として個人の考え方をご紹介します。

主に、出店手段の話をいたします。

現時点では主に2つの手段があります。

1.中国向けのショッピングモールに出店する(Tmall、JDなど)
2.自社でECサイトを立ち上げる

この2つの手段について話しますが、対応する/しない表は以下となります。

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較

○→主にモール自体が提供している機能で、自社で用意しなくてもいい部分
×→大体モールにもない機能で、自社で用意する必要がある部分
という意味でつけています。

言うまでもなく自社ECでやる場合は、すべてが自分たちで準備しないと行けないので、すべてが「×」になりますがモールの場合は、EC機能や決済機能、集客機能がすでにありますので、初期準備は楽です。

ここで補足として話しておきたいのは「集客」です。

「モール出店するほうが、客が訪れやすい」というのは間違いありません。ただし、日本の楽天とアマゾンみたいに、出店数も多いので、競争も激しいです。

モールと自社ECを比べてみると、モールのほうがやることが比較的に少なく準備も楽なので、自社ECより良いではないか?と考えている方も多くいますが、必ずしもそれが正しい選択とは限らないと思います。

では、ユーザー購入視点から考えてみます。

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1.ユーザーが商品を探す導線

中国人が買い物するときに、いきなりモールの某店舗に訪れるケースは少なく、大抵は検索から商品を探すことから始めます。ではモールで検索するとどのように商品が出てくるのかを見てみましょう。(以下Tmallで「美容マスク」を検索した結果画面です)

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較

ご覧のように、デフォルトは「総合」順で表示されます。そして、楕円で囲っている部分は、月の販売件数です。
販売件数はそれぞれ、11万件、21万件、8.6万件と、恐ろしい件数となっていますね。
そして、検索結果1ページの一番下の検索結果はこちら。

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

月の販売件数は5桁から降りて、4059件、5585件になっています。
で、検索結果の第4ページを見てみますと

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

4ページの一番最後に、やっと月販売件数が3桁の店が出てきました。
ちなみに、1ページに60件の検索結果があり、4ページ目の最後というと、200位以外ということになります。

長くなりましたが、話したいポイントは、新規参入の店舗は販売実績がないゆえ、検索上位に上がらない、また、検索順位が上がらないから自然検索での流入が少なく、なかなか利益出しにくい。そこでなんとか這い上がろうとすると、有料広告で頑張るしかありませんので、しばらくの間は消耗戦になると予想されます。

この点においてモールも自社ECもさほど変わりません。

モールなら、広告費をつぎ込む場所を用意してくれる利点はありますが、競合他社も沢山いるので、費用が跳ね上がりやすいという不利点もあります。

自社ECなら、モールの枠に制限されることなく、いろんな媒体を試せます。が、その中から有効な集客手段を見出すのは時間がかかると思います。

2.ユーザーから商品の見え方

こちらは、保温マグの商品詳細ページです。

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

月の販売件数と評価の累計値が記されています。
また少しページをスクロールすると、

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

商品の評価値が表示されます(満点は5.0ですが、この商品は4.9点で高評価)
左側の丸い部分には、商品の総合点数、サービス総合点数、物流の総合点数も記載されています。タオバオモールもそうですが、4.9は高得点で、多くの店舗が4.8以上の獲得するようにいろんな努力をしています。逆に4.8以上が普通になってそれ以下の店舗はあまり信用されない、購買に繋がりにくい傾向があります。

自社ECの場合はどうでしょうか。

モールのような固定テンプレートに嵌めることがないので、店舗の見え方、商品の見え方がいくらでも自由に変えられます。そのため、この点においては、モールと比べて自社ECののほうが有利と言えます。

3.カスタマーサポート

ちょっと余談かもしれませんが、中国では、チャット対応のネット店舗がほとんどです。ユーザー側も「チャットで情報確認」という行為は、一種の習慣といっていいほど定着しています。

なので、チャット対応の仕組みは、モールでも、自社ECでも、可能な限り対応したほうがいいです。

こちらは、TMALLのチャットアイコンです。クリックすると、ブラウザ依存のチャット窓もしくは、アプリ内のチャット機能が立ち上がり、店の担当者に直通します。

中国向け越境ECのやり方:モール出店と自社EC比較、どっちがいい?

これはタオバオやTMALL専用のチャットアプリ(阿里旺旺)です。中国では買い物する前にチャットでいろんな情報を確認したり、値切り交渉をしたりすることが普通です。模倣品が横行している中国では、事前に確認せずにネットショッピングするのはリスクが高いので、みんなチャットアプリを活用しています。

そこで日本から越境ECをやろうとする新規店舗の場合、中国人のカスタマーサポートを雇用するかどうかの議論ででてくると思います。もちろん雇用したほうが良いのですが、初期投資の人件費コストも高等するので、慎重に検討したほうが良いと思います。

ここまでいろいろと話してきましたが、簡単にまとめると次のようになります。

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ここでいう「モール」の「値下げ合戦」に「×」をつけているのは、競合他店舗の同ジャンル製品が同じ検索結果に並べられるので、値下げ合戦に陥りやすいという意味です。

これまでの情報を含めて考えると

モール出店
「いろんな必要機能が用意されているので入りやすい」
「スタートまでの準備期間が短い」
「集客や販売運用の観点では自由度が低い」

自社EC
「仕組みは全部自社で用意する必要があるので準備が面倒」
「スタートまでの準備期間が長い」
「その代わりに集客や販売運用面は自由度が高い」

といえると思います。

最後に

いかがでしょうか。このご時世ですと、なかなか判断が難しいと思いますが、事業主様ご自身の状況に合わせてご検討いただき、たとえば、自社商材はどんなものなのか、どんなユーザーをターゲットにしているのかによって、やり方も違ってくると思います。

では今回はここまで。

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